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2001年:生物多様性国家戦略
  第1回生物多様性国家戦略懇談会(議事録)
(文責:草刈秀紀)
 
  日時:2001年3月5日午後6時から9時
  場所:霞ヶ関ビル東海大学交友会館
  司会:渡辺
  座長:小野委員
  委員:星野委員欠席。
  事務局:環境省30名。
  運営:自然環境局内のプロジェクトチーム+自然研で運営する。

 座長より挨拶
 <事務局からの経緯説明>
 【事務局より】
 月1回ペースで8月まで6回行う予定。懇談会は、勉強会の色を強く出し、意見を基礎に戦略作成に役立ってたい。6回終わった時点でまとめは作らないが、総括表は作る。懇談会は、原則公開で行う。要旨は、まとめてオープンにするがA4程度。予告編で10年史を作成したが、今後、30年、40年史を作成する予定。
 生物多様性条約は、93年に作られ、30カ国が加盟している。日本は、18番目。現在:180カ国。
 そもそもの発端は、1980年代の熱帯雨林の急激な減少から来ており、生物全般を対象にした条約がなかった。ゴルバチョフの地球環境の驚異は、国際的な安全保障の課題である。しかしながら、途上国の立場の主張が条約に影響し、アメリカだけが加盟していない。課題は、多く途上国での野生生物の絶滅、バイオテクノロジーの問題等。条約の6条には多様性国家戦略を作れとあり、地球環境保全に関する閣僚会議でも課題となっている。中身は、生物の多様性保全の観点から網羅的になっている。
 1.生物地理区分ごとの保全。2.保護地域の有機的な確保。3.動植物の絶滅させない。当時、植物961種で、現在2333種となっている。
 現在、条約対応をするために調査を進めている。
 1931年に国立公園法。
 92年の種の保存法は、クローズアップされている。
 98年、生物多様性センターを山梨に設置。
 99年、鳥獣保護法改正。特定鳥獣保護管理計画の創設。
 計画的といっているが中身は何だったのか? 計画的=過剰捕獲になるか? 予算規模の問題など。心配があった。
 2000年移入種問題の検討会。
 環境基本計画では、4つの理念として循環、共生、参加、国際的取り組みとなっている。今は、新環境基本計画ができ、11重点分野の一つとして生物多様性があり、その1番が国家戦略の見直しとしている。
 水俣病から40年、一応の収束をみた。環境行政そのもののスタンスが変わった時である。97年環境影響評価法で、アセス全体が法制化された。
 森林、緑地、河川、海岸が計画的には、一緒に作る、共感事務となった。
 環境行政は、住民運動から環境行政へ。環境行政の特殊性は、今もある。
 バブル崩壊後の10年。国家戦略182頁には、左下に女性の参加の記述も入っている。3各省の関連施策の充実、4番目が、NGOの活動活発化である。

【委員よりレビュー】
 国家戦略ができた頃は、まずは、日の目をみることが前提で、国家戦略ができて今まで、環境に関する社会的な条件が変わったてきた。生物の多様性=自然環境。保全生態学という考え方ができた。
 IBPは、生態系の議論として、生態系は、種の総合作用、種間関係が含まれる。
 温暖化は、森林吸収の問題=多様性保全が維持されていないとダメ。
 ダイオキシンの問題、環境ホルモンの問題。人間サイドの影響=生物に影響。
 リオの会議は、温暖化の他に生物多様性と持続的な利用があり、= 循環と共生の社会づくりとなっているが、一般市民へのギャップがある。
 国家戦略は、広い視野に立って見直しをやる必要があり、大きな視野から議論すべき。

【委員】
 環境行政は、一つであり、公害、自然保護は、環境保全上の共通概念として取り扱われてきた。
 環境基本法では、公害、大気汚染、水質汚濁を使わないことに苦慮した。哲学抜きに循環・共生を使った。共生は、時とところを同じくして同じところに生きること。共生=人と生き物が同じところにいることで、里地、山地、自然地域がポイント。
 人がいる場所と生き物がいる場所を一緒に考える必要がある。
 思想的な共通の考えがあったが、うまくいかなかった。だが、状況が変わりつつある。

<保全生物学から>
【委員】生物多様性を保全するに当たって、どのような政策が必要か? 種を絶滅させない。個体群の衰退 = 人間活動の要因→生息・生育環境、分断孤立、間引き、地域環境の全般的な悪化。
 乱獲=絶滅危惧種、ランなど。原産地で生物多様性に、驚異を与えていないか。生物学的進入では、外来種の進入が起こっている。多様なものが入ってきて野生化している。乱獲、過剰利用、生物学的な進入の問題を有効に解決するには、取引と有効利用に言及すべき。水草は、3分の1が絶滅危惧種、水辺の曖昧な部分がなくなってきている。森林や湿原が何らかの形で利用されることをどう考えるか。土地利用計画を生物の多様性と矛盾しない形で考えるべき。環境の全般的な悪化は、センシティブな種がいち早く影響する。環境悪化を知るバロメータといえる生物が重要。生物多様性保全と言う考え方は、外から入ってきたもので、日本がイニシアティブをとれなかったが、グローバルな取り組み、商取引では、寄与できる。渡り鳥、などウエットランドの保全は、国際的に貢献できる。

<景観(ランドスケープ)>
【委員】クラシックな価値観。
 社会的な背景として。50年代のオイルショックで、国民の意識が変わったか。経済成長している中で、2回目の意識変革ではないか。現在は、もう一段目標が見えなくなった。全総計画は、4全総でやめた。3全総は、流域計画があり良かった。
 町づくり、公共計画などの観点から:地方都市は、壊滅状態。生物多様性と何らかの形でのリンクが必要である。
 横浜市青葉区:地元にも貢献するために区のマスタープランに協力している。ボランティアで町づくりに参加し車をどう考えるか? 車前提の生活スタイルからライフスタイルの考え、意識が変わって来ている。歴史意識が強くなって聞いている。スクラップ・アンド・ビルドではなくストックして考える思考になってきている。誰が責任をとるのかしっかりしていないシステムになっている。

【委員】
 生物多様性国家戦略は、日本生態学会でも取り上げ自然保護専門委員会で議論した。国家戦略にある生物多様性が損なわれると書いてあるが具体性がかけている。長期的な目標は正しいが実現のたの手段がない。行政の担保がなかった。計画実施段階で科学的な手法がなかったが、アセス法で取り込まれた。保護をやっていくとき、持続可能な利用の面で、優れた自然を残すが具体的な実現プランがない。
 年度を区切るなど。対象自然、具体的な取り組み、林業、漁業で自然を利用するとき生物多様性保全とどのようにリンクするかがない。国際的な対応も必要で、生物多様性の国際研究が動いている。グローバル、バイオダイバーシティ、インフォーマル、ファシリティに参加。
 生物多様性の中身が不明。中身を明らかにすること、日本の中の生物の多様性が不明確である。その多様性は、いかに変化しているのか、種の間引き、乱獲など。どのように変化しつつあるのか整理する必要がある。また、具体的に何がどうなのかが不明。
 どうすれば生物の多様性が維持できるか、ある程度のところは、まとまってきている。生物多様性の保全上の場、多様性の場の保全がはっきりしていない。
 エコシステムアプローチ=場の保全。

【委員】
 生物多様性=自然。自然は、遺伝子、点の集まり、○の圧まっり、地域の集まり。自然は、材とサービスを持っている。再生可能な材とサービスを持っている。サービスは、天からの恵みであるが、人間の手によって壊れている。材、造林中心でやってきた為、自然のサービスが置き去りになり、最近は、材ではなく、自然の問題が大きくなってきた。
 材とサービスは、地域の特性によって変わる=社会的な環境で変化する。
 自然とは何か、自然とは時間とともに変化する、その自然の管理をどうするか?が重要。

【自然研】
 現状部分、多様性を考えずにやってきた部分、自然はすべて材と考えて良いのか。

【委員】
 経済価値に入っていない材もある。
 自然の持つ価値をもう一度考える必要がある。

【委員】
 「生態系が影響する自然の恵み」それに依存して生活しているが、これが提供されなくなってきている。空気、水の浄化。自然から提供されてくる恵みが得られなくなって目標を作る必要がある。短期的に材が得られるのではなく。自然の恵みが持続的に提供される状態を目標にした管理に切り替える必要がある。健全な生態系をどのようにして実現するか。生物多様性が損なわれると、自然の恵みが即なわれる = 一体となる考え方が必要。人間中心的な考え方ではダメ。
 森林の価値、森林の生物多様性の保全機能の価値、森林で鳥をどれだけ養われるか? どんな鳥類が何羽生息できるか? 上野動物園の餌代は、30兆となっている。

【委員】
 環境の価値のCVMは、色んなところででてきているが、まだ。
 自然は、人間の生活にとって害もある。害獣に対して極端な恐怖心ができている。生活レベルの問題、どこまで折り合いをつけたらよいか。共生は、競争を含むから。

【委員】
 共生の後日談として、固まりかけたとき共生が先だという話がでた。循環から始まるのは論理がおかしい。共生からではないか。私は、人間がいない社会は、興味がない。人と人との共生。時間軸を越えた共生が必要。第一種の共生、人と人、第二種の共生、自然と環境、人との共生。次世代に環境を残すにはどうすべきか考える必要がある。共生=持続可能な社会が必要。共生は、もっと豊かな考え方。

【環境省】
 材とサービスのバランスは、1、2年の議論ではすまない。環境省の考え方をはっきりさせたい。森林がCO2が吸収する=それだけしか考えない。自然林を切って植林していく考えかたになってしまう。一面的な見方はやめたい。

【環境省】
 農林水産業=現行の戦略では記述が薄い。農林水産業と環境の関係を書いたが難しい。生物多様性の中でどう考えれば良いのか? ストックとして歴史的な価値として守る。かけがえのなさを守る。自然の豊かなところは地方であるがどのように理解してもらうかが重要。

【委員】
 休耕田制度=イノシシの害が増えている。休耕田は、セイタカアワダチソウが広がっている。稲の実が実るところ。
 農業構造改善事業、農村の老齢化、機械農業 = 一枚の田圃を広くする必要がある。
 中山間地 = 土手が高くなり、進入を許さなかったが、土地の改変でや稲作の北上で動物相が変わってきた。水産業にも似た例がある。

【委員】
 農林水産業は、伝統的なやり方で、里山も里も生き物の共生の場が作られてきた。平地も山である。農薬と肥料の投入、林業では、山中杉、桧林=野生動物の共生の場が失われた。伝統的なものを見失なわない。

【委員】
 文化的な価値、どう評価するか? 在来型の産業を守る金の投入ではないように。

【委員】
 緑のあるところで、空いているとそこを開発する考え方がある。緑のあるところを残して開発する考え方、発想の転換が必要。

【委員】
 RDBは、出版することに、意義があるのではなく、ランクされる種を減らすことに意義がある。

【委員】
 使い方の問題。農地生態系も使い方に問題がある。

【委員】
 IUCNの2000年のデータから日本では、鳥類は、ニュージーランド、フィリピンについでワースト3になっている。

【委員】
 生物の多様性国会戦略で他の要素、つまり、住宅事情、地球的な人類の生存危機、対外的な話、対内的な話で国民の価値観を変えることが必要。

【環境省】
 日本の国家戦略は、参考になる良い例がない。空間レベルで国土的な置き方と短期間に限定する置き方は、考え方が違う。問題の置き方で価値が変わってくる。
 限定されているところの保護は、簡単だが、生活の中間領域の多義的な意味を持っている中で相対的に議論することが必要、国民的な合意のありよう、その合意点をどうするか。

【環境省】
 委員より食料自給率の話もでたが、どこまで懇談会で話すか? 相手国の自然環境を輸入している。

【委員】
 日本がアジアにメッセージを発信するとなると避けて通れない。

【環境省】
 絶滅のおそれのある種、どういう種類のものが絶滅のおそれにあるのか、パターンはあるか? 危機意識が低い。具体的な危機感を聞きたい。資料6の(参考)の重点的取り組み事項には、化学物質に関連するところは書いていない。
 環境基本計画を具体化するために国家戦略を作りたい。どのような書きぶりをしたいのか。行動計画を作れとか、具体化できる文面が必要。予算に結びつくように。

【委員】
 絶滅の危険が高まっている種は、いくつかの傾向がまとまっている。生活域で人と共生していた動植物が絶滅リストに掲載されている。メダカやホトケドジョウ、フジバカマなど、人と生き物が共生できた場所が、共生が許されない土地の利用と伝統的な管理がなくなってきた。原生的な自然、やんばるなど森林の開発、特殊な影響がでている。生物の多様性の保全と人々の幸せ等。

【委員】
 二次的自然について人間が関わった。ごく普通であった種がムラサキガイが至る所で見られるようになった。ホトトギス貝は、見られない。自然界の変化の人による変化が見られてきた。

【委員】
 日本の景観の特性がヨーロッパと違い、箱庭が入り組んでいる。モザイクの生態系。複合生態系においてその特性がどうなっているか見直す必要がある。

【委員】
 自然界の入れ込み構造、日本はそれが細かい。

【委員】
 地域社会が多様なあり方を持っていた。

【委員】
 それぞれの省が持っているできる事業をやってもらうことが重要。

以上

 

 




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